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哺乳類型爬虫類

前回は恐竜と鳥について書いた。今回は哺乳類のご先祖について書こう。

多くの人々に哺乳類の祖先は爬虫類であったという認識はあると思う。だが、それが「哺乳類型爬虫類」という動物達だった、ということはそれほど知られたことではないだろう。恐竜について知らない人はいないのに我々人間のご先祖様を知らないとはどういうことだろうか。

そもそも恐竜が出現する前の陸上を闊歩していた動物こそこの「哺乳類型爬虫類」だった。しかし、恐竜が登場することによって陸上の支配権を恐竜に譲り、細々とその子孫が恐竜時代を生き続け、哺乳類への進化の過程をたどることになる。

そして約6500万年前の恐竜の絶滅後、様々な種類の哺乳類が地上に繁栄するようになった。その中から我々ヒトの祖先も登場してくる。それは以前の書き込みで述べたように遥かに後のこと(サヘラントロプス・チャデンシスが登場するのが約700万年前)なのだが。

さて、その「哺乳類型爬虫類」とはどんな動物だったのだろうか?
やや専門的になるが「哺乳類型爬虫類」は「単弓類」として分類されている。頭蓋骨に「側頭窓」という穴が一対存在するグループをこのように呼んでいる。現在生存する爬虫類や恐竜はこの穴が二対存在しているため「双弓類」と呼ばれる。鳥もこの穴が二対存在する。この点でも鳥は恐竜に近いといえる。

専門的な話はこれぐらいにして、代表的な「哺乳類型爬虫類」の復元想像図をリンクするので見ていただきたい。これらを見て恐竜の一種と思われる方が多いのではないか。しかしこれらの動物の中から哺乳類が進化してくることをお知りになったら、少しは彼らに親しみが湧かないだろうか。

ディメトロドン
ペルム紀前期(約2億9000万~2億7000万年前)に生存した背中に大きな「帆」を持つ肉食動物。哺乳類型爬虫類のうち「盤竜類」と呼ばれる古いタイプの動物。背中の帆は体温調節に役立ったと考えられている。

エダフォサウルス
ディメトロドンと同時期に生存した。「盤竜類」だが、こちらは草食動物。ディメトロドンと同様背中に大きな「帆」を持つ。

ティタノフォネウス
ペルム期後期に生存した。「盤竜類」についで現れた「獣弓類」に分類される。この獣弓類の中から哺乳類が進化してくる。

リストロサウルス
中生代三畳紀に生存したディキノドン類に分類される植物食の動物。カバに似た風貌を持ち、「かわいい」という感想を持つ人もある。

トリナクソドン
三畳紀に生存したキノドン類に分類される動物。毛を生やした復元想像図を見るともはや「爬虫類」とは呼びがたい。それもそのはず、この「キノドン類」の中から哺乳類が進化してくる。我々の直系のご先祖様といえるのだ。

恐竜と比べて不遇を託つ「哺乳類型爬虫類」について述べてみた。もう少し我々のご先祖様を大切にしようではないか。最近は彼らを「爬虫類」と呼ぶのをやめて「爬虫類型哺乳類」とする分類法もあるようだ。

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受信: 2007年3月18日 (日) 09時47分

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